ピロリ菌除菌

ピロリ菌除菌について

ピロリ菌のイメージ写真

ピロリ菌除菌には、胃酸の分泌を抑える薬(1種類)と抗生物質(2種類)を1週間服用します。胃酸の分泌を抑えておいてから抗生物質でピロリ菌を除菌します。
服用終了後から約3ヶ月後に、除菌療法の効果を判定します。この方法による除菌率は、わが国では70~90%と報告されています。
最初の除菌療法でうまくいかなかった場合は、違う薬を使って再度、除菌療法を行うことができます。この方法により、さらに90%以上の方で除菌が可能といわれています。

胃がんとピロリ菌

ピロリ菌に感染すると胃粘膜が炎症を起こし、胃の痛みや不快感、吐きけを伴う慢性胃炎や胃粘膜の組織が消えてしまう萎縮性胃炎へと進んでいきます。
この萎縮性胃炎は「前がん状態」といわれ、胃がんの発症リスクが非常に高い病態です。そして日本人の胃がんの99%にピロリ菌が関与していることがわかってきました。
胃がんの発症を防ぐ意味でも、ピロリ菌の除菌が推奨されています。

胃・十二指腸潰瘍とピロリ菌

胃の壁を傷つけ、胃を守っている粘液を減らし、酸の攻撃を受けやすくするので、胃炎や胃・十二指腸潰瘍を発症させる要因になります。
ピロリ菌が胃壁に取り付くと、細胞を弱らせてしまう毒素を出し始めます。すると、菌を排除しようとして血液中の白血球やリンパ球が付近に集まります。
両者の戦いが激しくなると、胃の粘膜が炎症を起こして胃炎になったり、胃や十二指腸の粘膜が深くえぐられて消化性潰瘍になったりすると考えられます。

過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍を起こしたことがある方は再発を予防するためにピロリ菌を除菌することが重要です。
現在症状がなくても当院までご相談ください。